一言コメント:
呉バリアフリーツアーセンターは、広島県呉市の「NPO法人呉サポートセンターくれシェンド」のスタッフが自主運営しているツアーセンターです。呉市内の観光バリアフリー情報の発信や、相談業務などを行っています。
法人事務の傍らで運営している小さなツアーセンターですが、たくさんの方に呉に来ていただくことができるように頑張っていきたいです。
おはようございます、瀬戸口です。さて、今日のタイトルは
言わずと知れた1960年のヒット曲、"Save the last dance for me"というわけで
日曜日に東広島で開かれた、車いすダンスの講習会に妻と出かけてきました。
主催は「広島車いすダンスくらぶ」さんで、ヨーロッパから日本に車いすダンスが
紹介されて間もない1997年から活動されているそうです。11日の講習会は10余名の方が参加され、みんなでワルツを踊りました。車いすでもダンスができたのです。
https://hwdc.jimdo.com
広島車いすダンスくらぶさんのウェブです。
おかげで、私と妻は結婚以来初めて手を繋ぎ、腕を組むことができました。
とても新鮮でとても幸せな時間になりました。
普段は私か妻、どちらかの手が塞がっているので、手を繋いで歩くことが
ありません。夫婦ともに大満足なダンス体験でした。
ほかのカップルならなんでもないようなことが、私たちにとっては
難しいことだったりします。それでも2人でいろいろやってみて
このブログを通して伝えることで、読んでいる方もいろいろ
やってみようと思ってもらえたら嬉しいです。
やりたいことができたら、ぜひ呉バリアフリーツアーセンターに
ご連絡ください。
不思議なタイトルですが、もちろんバリアフリー旅行と関係する話です。
タウン誌のカフェ特集を読んでいた妻がこんなことを言いました。
2人で出かけて街を歩いていると、私たちの関係を探るように訝しげに
眺める人が多い。レストランに入れば、隣の席からチラチラ覗き込まれるし(怒)。
そのわりに、「車椅子が通ります」と声をかけても
避けてくれる人や、歩けるのにエレベーターを譲ってくれる人はほとんどいない。
高齢者が多い街なのに、お店だって安心して入れるところはチェーン店ばかり。
なぜそうなるかといえば、やっぱり普段の暮らしの中で障害のある人を
見ることが少ないのだと思います。バリアフリーの整ったチェーン店で
障害のある人を見かけても、何とも思わない人が多いでしょう。
私たち夫婦はバリアフリーでない場所にも出かけたりします。
そうすると、何でこんな(不便な)ところにこんな(障害者)人がいるんだろう
と思う人もいるのでしょう。
だから、私はこのブログを書いているのです。障害のある人にもない人にも
いろいろな選択肢を、楽しい暮らしを一緒に考えていきたいのです。
「旅行したい」はもちろん、「コーヒー飲みたい」の相談まで応えられるのが
呉バリアフリーツアーセンターです
久しぶりの登場となりました、インフル明けの瀬戸口です。
映画「この世界の片隅に」の大ヒットにより、たくさんのお客様が呉市へ
お見えになっています。映画の登場人物が歩いた道をたどり、
主人公たちが眺めたであろう同じ景色を見られるのは「聖地巡礼」の醍醐味です。
車椅子で「聖地」は巡れるのか?ということで「このセカ」聖地巡りに
いってみました。
まず向かったのは「三ツ蔵」。映画では呉に嫁いだ主人公「すず」が
街に出る際の通り道として描かれ、国の重要文化財に指定されています。
蔵は山のふもと、街との境目に建っています。入り組んだ狭い路地が
多いのも呉らしい景色です。
次は小春橋。夫の周作さんに帳面を届けたあと、二人でデートした際に
立ち寄っています。
最後は美術館通りです。映画で一躍有名となった下士官集会所と
旧海軍病院(義父の円太郎が入院していたところです)の間にあります。
集会所から海軍病院までは一直線のゆるい坂になっていますが
幅も広く歩きやすい通りです。旧海軍病院は、現在も国立呉病院として現役です。
映画に登場した階段もほぼそのままですが、通行禁止となっています。
呉の街自体はコンパクトなのでのんびり歩きながらの
散策がオススメです。呉へお越しの際は
ぜひ呉バリアフリーツアーセンターへぜひ一度ご相談ください。
おはようございます。瀬戸口です。
今日の話題は、VR(仮想現実)で車椅子に座った位置からの景色を
体感できる動画が登場した、というものです。
この動画は、東京都福生市が「障害者週間」(12月3日~9日)の取り組みとして
制作したもので、車いす利用者の目線の高さから見る、街中やオフィスの中の
景色を疑似体感できるようになっています。映像は全方位型VRカメラで撮影
されており、VRゴーグルを利用することでよりリアルに体感できるそうです。
動画掲載ページはこちら www.city.fussa.tokyo.jp/municipal/koho/medialabo/1006959.html
歩道上に止められた自転車、街中のあちこちにある段差
手を伸ばしても届かない自販機など、意外なものがバリアになっています。
オフィスの中でも、見通しの効かない廊下や所狭しと並んだデスクやチェア等
様々なバリアがあるのです。
そして動画には出てきませんが、最近多いのが「歩きスマホ」です。
車椅子の人は立っている人の目線より低い位置にいることが多いのですが、
スマホ画面を見ている人からは直前になるまで気づいてもらえません。
車椅子利用者への理解促進と啓発はもちろんですが、
車椅子を使わない方からすると、普段とは違う景色が見えるのも
とても新鮮に映ると思います。ぜひ、一度お試し下さい。
寒いですね、瀬戸口です。北陸を中心に広い範囲で大雪になっていますが
皆様お住いの地域はいかがでしょうか。
さて、昨年12月に「福祉工学」の科目の中で行われた呉高専の
学内バリアフリー調査で結果がまとまり成果発表会が行われました。
専攻科11名の学生が二班に分かれての報告でした。
学内には多目的駐車場やスロープの設置など、バリアフリー法の基準を
満たしているところもあれば、設備はあるものの基準未満のところ
建築当時の法には適合していても、バリアフリー法を満たしていないところなど
様々な状況が混在しており、学生さんにとっては先人の苦労と工夫にふれる
よい機会になったと思います。
最後に瀬戸口から
法律やガイドラインを満たしているからバリアフリーなのではない。
基準を満たしていても使いにくいものはたくさんある。
かつては法律や基準を盾にして、学校や交通機関や社会のあらゆる場所から
障害のある人を遠ざけていた時代もあったのだ、という話をさせて
いただきました。
その上で、法律やガイドラインを踏まえたながら、実測で得られた
データに意味を与えるのは人間である。
広い視野で、人間の幸せな暮らしを想いながら
社会で活躍してほしい、とお伝えしました。
いろいろある世の中ですが、4月からみんな元気で頑張ってほしいと思います。