伊勢志摩へおいないさぁ~
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毎日新聞記事より <全日空機>視覚障害者の搭乗拒否 内規の解釈誤りについて 

こんにちは
伊勢志摩バリアフリーツアーセンターです。

今日のネットニュースに下記の記事が掲載されていました。

【見出し】
<全日空機>視覚障害者の搭乗拒否 内規の解釈誤り
毎日新聞 5月29日(木)23時50分配信

【記事の内容】---------------------
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140529-00000145-mai-soci

秋田県の全盲男性3人と介助人1人が29日、
全日空機で秋田空港から大阪(伊丹)経由で大分へ向かおうとしたところ、
直前に搭乗を拒否された。同社は内規の解釈を誤ったとし「当方のミスで、おわびしている」と話した。

搭乗拒否されたのは秋田県視覚障害者福祉協会の煙山貢会長(72)と2人の男性副会長、
介助の女性事務局員の計4人。
大分市で29日始まった全国盲人福祉大会に参加するため、
午前8時10分発の大阪便(定員72人)に乗る予定だった。
搭乗手続きを済ませタラップを上ろうとした時「この大きさの飛行機では介助者1人につき障害者は2人までという内規がある」として搭乗を拒否された。
羽田経由で大分に到着したが、遅れて一部の会議に出席できなかった。
全日空広報部は「内規では介助者1人に障害者3人まで乗れることになっていた。大変申し訳ない」と話している

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この記事をお読みになった方、疑問に感じませんか?

【疑問1】
介助者1人に付き、視覚障害者2名までしか、搭乗できないということは、
視覚障害者には、必ず介助者が必要ということ?

【疑問2】
視覚障害者が単独で搭乗することもあると思うのだけど、
かえって、その場合の方が、制限がないって事??


この記事では、情報が足りないので、
全日空(障害者対応専用窓口)に問いあわせをしました。



結論からすると、新聞記事の
~全日空広報部は「内規では介助者1人に障害者3人まで乗れることになっていた。
大変申し訳ない」と話している。~
という一文が、間違っているので、よけい話しをややこしくしているようですが、
下記が全日空からの回答です。

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視覚障害者が単独で乗る場合(介助者がいない場合)は、機材の大きさにより、
搭乗制限がある。
(1名から16名まで)

・介助者1名につき、視覚障害者2名まで対応できるとしているので、
介助者がいれば、視覚障害者2名までは搭乗制限の対象に含まれない。
よって、介助者1名につき、視覚障害者3名の場合は、
1名のみが搭乗制限の対象となる。

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ですので、秋田空港の、「搭乗制限の対象者」を「搭乗制限」と勘違いしたことに問題があり
搭乗拒否をした事自体が間違いなのですが
この記事だと、「内規の解釈の間違い」が論点になっているので、
記事そのものにも誤報があります。

毎日新聞の記者さんも、内容を把握せずに記事にして、
それをさらにネットニュースで配信してしまったことも残念ですね。
(全日空では、上記に対する問いあわせが多数きているとのこと)


記事については、とりあえず納得。

でも、一番残念なのが、
やはり何と言っても秋田空港での判断。

「障害者の搭乗制限」とは、
非常時などに単独で動けない障害者には、スタッフの介助が必要なので、
機材の大きさに対しての搭乗スタッフの人数により、対象者(介助者が同行しない障害者)の人数を制限しているということだと思うので、
それは大いに理解できます。

ですので、搭乗制限人数は、障害の種類によって違うそうです。

うんうん。
それも納得です。

しかし、その規約を良く意味を理解せず、
中途半端に覚えていて、
今回の判断の基準にしてしまったことが間違いの原因ということですね。


私達も、障害者と一緒に電車や飛行機で移動することが多々あります。

以前は、ネットで航空券を予約した場合、
予約画面の最後の最後まで行き着いたところで、
「障害のある方との搭乗については、電話で連絡願います(ネットでは予約できない!)」
と表示され、
ええっ、ここまで行き着いたのに・・・と嘆く事もありました。

また、窓口では、必要以上に障害のことを聞かれ、
「どうしてそこまで聞く必要があるのですか?」と問うと、
「聞く事に決まっているので!!」と言う返事があって、とても不快な思いをしたという話しも聞きました。

しかし、最近では、めっきり、そんな事は無くなり、
私が利用したいくつかの空港では、
的確な質問とスピーディな対応で、
サービスの向上を感じていたのですが。。。


でもね、最近、ウチの車いすスタッフが、三重県内の某市(伊勢、鳥羽、志摩ではありません)のコミュニティバスに乗車したとき、
運転手の不適切な対応があったので、
(運転手が介助の仕方や車いすの固定の仕方を全く心得ておらず、見る見かねた一般乗客に介助してもらったが、
運転手は見てるだけだった!!)
そのことを某市に指摘すると、運行会社から電話が来て、
「従業員研修を徹底します」との回答。
(※そもそも、某市に苦情を述べたのに、返事が運行会社からって、それもどうよ!個人情報保護はないのか!)

更に、「従業員研修を徹底します」という回答も、ちょっと残念。
まずは、不快な思いをさせてことへの真摯なお詫びと、
どこがどういけなかったかをを明らかにして欲しいですよね。

バスを低床にしないまま、スロープを出したので、
傾斜がとても急で、さらに、その急なスロープを手首の力だけで操作しようとしていたので、
身の危険を感じたとのこと。

「すべての乗客を安全に運ぶ」
という本来の目的をおろそかにしていたので、
こういうことになるんだと思います。

その意味を、
どうか、
見失わないで下さい!

コメント一覧

  • えみ (2014年06月04日 10:14)

    私も、最近視覚障がい者へのサービスが向上してきたと思っていました。
    まだまだ意識が低いようですね。
    バリアフリーツアーセンターとしては、交通に携わる方々に研修を受けていただき、障害者へのサービスの意識を高めていただく役割があると感じました。