呉バリアフリーツアーセンター
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呉バリアフリーツアーセンターの活動状況や、呉市内の観光バリアフリー情報を掲載してきます。

ユニバーサルミュージアム

2024年04月30日 16:30   呉バリアフリーツアーセンター
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こんにちは瀬戸口です。よい季節になりましたね。
ゴールデンウイークですね。お出かけの予定を立てている方も
多いのではないでしょうか?長いお休みを取って普段なかなか行けない遠方へ
行くのもよいですが、私が最近気になっているのは美術館や博物館です。

美術館や博物館は、公共施設としてある程度バリアフリーの目星がつき、
入館料の割引がある場所が多いという点で、障害のある方にも
アクセスがしやすいといえるでしょう。

加えて、最近では美術館・博物館を訪れるすべての人が楽しめるよう
展示内容や展示・観覧の方法を工夫する「ユニバーサルミュージアム」の動きが
少しずつ出てきています。

たとえば、企画展に関連するギャラリートークやセミナーに
手話通訳が付くようになったり、ワークショップも参加者募集の際に、
参加にあたって必要な配慮を尋ねることをはじめ、
展示や解説のケースを車いすでも見えやすいようレイアウトしたり、
収蔵品やそのレプリカに触れられる触察展示、
アプリや携帯端末を用いたVR(仮想現実)、AR(拡張現実)、
オンライン上の美術館・博物館など全国で様々な取り組みが行われています。

休みの日の過ごし方として、「一日休養、一日教養」ということが
言われたりします。もとは松下電器産業の創業者である松下幸之助さんが
週休二日制を導入するにあたり語ったものだそうです。
「よい仕事のためによい学びが重要」と理解する向きも多いようですが、
仕事に限らず、生活に彩りと広がりを持たせるにも「学び」は大事です。

こと障害のある人々に関して言えば、学校教育を終えると、
社会の中で「教養」に触れられる場はそれほど多いとは
言えないように思います。そうした意味で、地域の美術館・博物館が
ユニバーサルな場所になることで、そこに関わるひとりひとりが
そこで出会う人々に、知っている事やまだ知らないことに
自分の暮らす地域や、様々なことに関心を抱きつながっていける場所に
なるとよいな、と思います。



防火訓練に参加しました

2024年03月17日 10:28   呉バリアフリーツアーセンター
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こんにちは、瀬戸口です。先日、職場が入るビルの防火訓練に参加しました。
訓練に参加して動いてみないとわからないことも多く、非常に興味深いものでした。

訓練当日、私は想定火元である4階にいました。
訓練開始直後、同じ建物の職員さん2人が避難のお手伝いに来てくださいました。
エレベーターは使えない想定ですから、階段の利用になりました。

避難開始当初は私が乗ったままの車椅子(手動・約70kg)を男性2人で担ぎ、
半階層ほど降りたところで、初期消火を終えた職員さんに加勢していただきました。
それでも、人を乗せたままの車椅子を抱えて階段を降りることは非常に困難で、
3階に到着した時点で1人が私を背負い、別の1人が車椅子を降ろすことにしました。

最終的には4階→1階の移動で10分程度の時間がかかりました。
実際の火災発生時には、訓練の際より時間がかかるかもしれません。
高層建築がオフィスから商業施設、住宅にいたるまで広範に利用される現在、
避難時に支援を要する方々は利用者・消費者としてはもちろん、
従業員・職員としてお勤めのかたもいらっしゃるでしょう。
したがって「働く場所」での対策もこれからの重要な課題であると
言えるでしょう。

避難行動時に、支援してくださる方を含めてもう少し楽にならないかと
避難器具について調べてみると、
要救助者を背負って避難するためのおんぶ紐や、
歩行困難な方の階段昇降に用いる階段避難車、電力が無くても使えるリフト等
様々な避難支援器具が色々な会社から出ています。
高齢者や障害者等を含めて、誰もが使いやすい避難器具が
普及してほしいと思います。

訓練に参加して何より感じたことは、非常災害時の避難行動において、
障害のある方や高齢者など、避難行動に支援を要する方の安全を守ることは
もちろん、支援をする方々の安全を如何に守るか、がとても大事であると
思います。緊急時に慣れないことを行うのは困難かつ危険をともないます。
支援を要する方も含めて繰り返し参加することで、
各々自分の命を守るのみならず、周りの命を守ることにつながります。

防火・防災訓練への参加は、緊急時の避難に支援を要する方々の参加も
非常に重要だと思います。私も含め、参加慣れしていない方も多そうですから
どのように参加できるか、現在の想定では緊急時にどのような動きが
考えられているのか、情報がほしいところです。
あるいは防火責任者、ビル管理者の皆さんにおかれては、
高齢者や障害のある方等の避難についてもしっかりと想定に含めて頂きたいと
思います。
最後に今回ご協力いただいた皆様、大変ありがとうございました。



特急「やくも」にバリアフリーの新型車両デビュー 24年4月運転開始

2024年02月28日 15:23   呉バリアフリーツアーセンター
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岡山ー出雲市間を走る、伯備線特急「やくも」に
24年4月から新型車両がデビューします。
https://www.jr-odekake.net/railroad/yakumo/

特急「やくも」は山陰観光のアクセスや山陰と山陽を結ぶ陰陽連絡をはじめ、
岡山で四国・関西方面へ連絡するなど多彩な顔を持つ列車です。

新しくデビューする車両は273系。
沿線風景に色を添えるブロンズ色のエクステリア。
カーブでも速度が落ちない新開発の「振り子」機構。
グループ向け「コンパートメント」座席の導入など、
注目ポイント満載な列車ですが、
何といっても外せないのはバリアフリーでしょう。
まず、現行車両の課題であった通路と座席の間の段差が解消されます。
さらに、特急車両のバリアフリー化新基準に対応して
車椅子に乗ったまま利用可能なスペースが普通車客室内に3箇所設けられ、
このほか多目的室があります。全座席にコンセントが装備されています。

車椅子スペースは景色を楽しめる窓側、座席隣接の通路側が選べるように
なります。なんだそんなことか、と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、
これまでは、車椅子スペースの数と場所が限られていたため、
座席を「選ぶ」ことができなかったんですね。
ですから「選べるようになる」というのは実に画期的なことなんです。

なお、併せて春のダイヤ改正(2024.3.16〜)では4月の新型車両投入を前に
「やくも」の全席指定化が発表されています。
このダイヤ改正では、東海道・山陽新幹線へのN700S(車椅子スペース6席)も
追加投入が予定されており、より一層利用しやすくなりそうです。

新しくなる「やくも」で是非山陰へおでかけください。



石崎汽船、広島ー呉ー松山航路に高速船を新造

2024年02月15日 12:01   呉バリアフリーツアーセンター
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広島ー呉ー松山航路を運航する石崎汽船(本社:松山市)は、2/1、
同航路向け高速船の新造と2025年秋の運航開始予定を発表しました。
新たに建造される船は、現在運航中の高速船「スーパージェット」の
後継船となる予定で、推進器には国内初導入の技術「リニアジェット」が
用いられ、騒音・振動が少なく、省燃費で環境にやさしい船を
目指しているそうです。

石崎汽船プレスリリース:
http://www.ishizakikisen.co.jp/pdf/2024/20240201.pdf

石崎汽船が フェリーに引き続き高速船の新造を発表しました。
楽しみなニュースですね。新造船は排水量120トン、定員93名と
現行船(189トン、定員156名)より若干小ぶりのようです。

バリアフリー法の制定以後は、船舶にもバリアフリー化ガイドラインが
定められ、公共交通機関である定期航路の旅客船だけでなく、
観光船、遊覧船などの不定期航路を運航する船も対象になっています。
船舶は運用期間が長いこともあり、バリアフリー法以前に建造され
改装によってバリアフリー設備を持つようになった船も多数運航されていますが、
いよいよ設計段階からバリアフリー化を考慮されている船が
海路の主力を占める時代がやってきます。

船内設備など、詳しい情報は明らかにされていませんが
新造船もガイドラインに沿ったバリアフリー船となるでしょう。

ちなみに、現行のスーパージェットだってとっても快適です。
呉ー松山が約1時間、松山ー呉ー広島間が約1時間20分。
フェリーの半分の時間で移動できます。
多目的トイレ、車いす優先席完備。船体が大柄なので、
出入口や通路も広くシートも座り心地がよいです。

前回の記事でも述べましたが、この航路を大事にしましょう。
列車やバスはもちろん、船を含めて「どれか」ではなく「どれも」大事です。
2018年の大雨災害のとき、呉市では一時道路や鉄道が不通となりました。
通勤通学客の足を支え、生活物資を載せたトラックを運んできたのは船でした。
航路があれば、陸路と互いに補い合ってまちの暮らしを支えることができます。
航路がある、港がある。それはウォーターフロントに面した街の何よりの強みです。

あるいは、鉄道やバス、自動車や船といった様々な交通手段で
私達が他の地域に出かけられることのみならず、
他の地域から、この広島・呉地域にいらしていただくことができる、
それが、このまちの原動力になるのです。
新しい船が呉と他の地域の交流をどんどん盛んにしてくれるとよいな、と思います。



楽しいおでかけのできる環境を守る

2024年01月21日 10:28   呉バリアフリーツアーセンター
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昨年から大阪富田林の金剛バスの全面廃止、東海道新幹線の車内販売廃止、
伊予鉄道坊っちゃん列車の運休など交通関係で厳しいニュースが続いています。

いずれも「働き手が足りない」ことがその理由と言われています。
働く人が集まらないこともさることながら、車内販売では利用者の減少、
バスでは、現行運賃のもとでの経費高騰に伴う採算悪化が伝えられています。

例えば、路線バスが廃止になった大阪・富田林市は、人口およそ10万人。
政令指定都市の堺市に隣接しています。
坊っちゃん列車の運休が話題になった松山市は、人口50万、
愛媛県の県庁所在地であるとともに観光地の道後を擁しています。
坊ちゃん列車だけでなく、港と松山市街を結ぶリムジンバスは片道運行の一日3便。
市内電車も便数減。利用がないのではありません。人はたくさん乗っています。
それでも、便数が減り、あるいは無くなります。

こうした状況を見るにつけ、利用者も、どのように公共交通を守っていくか、について
考えていく必要があるように思います。
これからの時代、利用して、あるいはお金を払って自分たちで支えない限り、
電車もバスもそのほかのお店やサービスも消えていきます。
無くなりそうになってから「残念だぁ」と言ってみても遅いのです。

長年、ツアーセンターのブログでは、お出かけ情報と合わせて
駅や施設の新・改築、バリアフリー対応の新型車両、新型船の導入など
交通のバリアフリーに注目してきました。

ハードの整備は大事です。交通機関のバリアフリー化が不十分だと、
出かけたいと思っても、自由に出かけられない。「出かけたい」、という気持ちがあって、
出かけようと思った時に、交通機関がバリアフリー化されていてスムーズに利用ができる。
そのことはとても大事です。

利用の多寡に関わらず、誰でも・いつでも利用できる設備があることは
確かに望ましい姿かもしれません。一方でそうした設備を設け、維持していくには
相応のコストがかかることもまた事実です。

これからは改善されたものを「どう活かすか」、
平たく言えば「どれだけ使っているか」が大事です。
「使う人」がいるからこそ、バリアフリー化が必要とされ、
バリアフリーは、「使われること」で完成するからです。
障害者や高齢者を含め、人々が自由で活発に移動するようになれば、
未だバリアフリー化が不十分な地域の後押しにもなるでしょう。

この点、松山に出かけた際、フェリーでゆったり過ごせるのは快適だけれども、
せっかく新しい船も入ったのだし、もう少し利用があってもよいのではないか、
とも思っていました。

地域の足を守るためには、これまで利用意向がなかった人にも、
サービスを知ってもらうことが必要です。

例えば、車椅子で電車に乗れることを知らない人は、車椅子で電車に乗りません。
切符の買い方を知らない人は電車に乗りません。車をお持ちなら車で移動するでしょう。
あるいは、休日に出かける習慣のない方は、そもそも休みの日に出かけようとは思いません。
普段やらないことや知らないことは頭に浮かんで来ません。浮かんで来ないものは
行動の選択肢として選ぶことができないのです。


過去の記事で、時刻表の読み方や切符の買い方を取り上げた理由はそこにあります。
あるいは各地に出かけた【お出かけ情報】を載せるのも、
社会の中でバリアフリー整備が進むことによって、電車で、自動車で、フェリーで
お出かけできるようになったことを、多くの方に知っていただきたい。
あるいは、休日の過ごし方のひとつとして、お出かけを楽しんでいただきたいのです。

ひとりひとりの楽しいおでかけは、生活を潤いあるものにするだけでなく、
「おでかけできる環境」を支える力でもあります。

このブログでお届けする情報が、記事をご覧になっている皆さんの
おでかけの役に立てばと思います。