松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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たたら製鉄は命を育んでいます!

2018年06月11日 13:08   松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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ハダル@矢野です。今週は雨が多く肌寒い一週間になりそうな松江市です。
鉄と命のつながりを見ると面白いです。勿論、地球の中心部も、鉄でできています。そして、鉄は人類と多くの生き物を守っています。
人類の文明の発展に貢献してきた鉄づくりで、島根県奥出雲町では今も炎の文化が息づいています。砂鉄と木炭を燃やし鋼を造る日本古来のたたら製鉄。町は独自の地域資源の価値を高めるため、日本農業遺産と世界農業遺産の認定を目指しています。
先人たちが創意工夫して、鉄とともに上質な農産品を育んできました。仁多米は、丘を削り砂鉄を得た鉄穴(かんな)流しの跡地に造った棚田で栽培しています。仁多の和牛は江戸時代、松江藩の鉄師が丈夫な体格に品種改良し、木炭を焼くために森林を伐採した跡でソバを育てました。こうした広がりは世界で類いまれな事です。
国内外を通じ、鉱毒事件や土壌汚染など本来、鉱山開発と農業は相いれないものなのです。しかし、有害な重金属を含まない砂鉄ならではの「共存」です。また、森林の伐採地を30年間隔で一巡させ鉄づくりと森の再生を両立させた手法も特筆されます。たたらと農林畜産業が結び付いた資源循環型農業と位置付けられます。
棚田にはオキナグサやタガメやドジョウなど豊かな生き物がすみ、森のミツバチがソバの受粉を助けます。
国内はもとより世界の舞台では、どう評価されるか感心を持って見守りたいところです。
非常に楽しみです!