ハダル@矢野です。
「おー、さむッ。」それはそのはずです。
大雪の最中です。
今しばらく、立春までお待ちくださいませ。
しかし、まだ、12月です。
これから、もっと寒くなるんですよね。
・・・。
我が家では、昨日、とうとうファンヒーターを出しました。
エアコンの風では、空気が乾燥するばかりで、やっぱり火は暖かいですね!
清少納言は、「枕草子」で冬と言えば早朝?と書いています。
「冬はつとめて。雪の降りたるはいふべきにもあらず・・・。」
続いて現代語訳では、
「冬は早朝。雪が降っているのはいうまでもない。」
冬と言えば雪ですが、それは最早いうまでもないのです。
雪が降るのは当たり前の日本の冬の情景なのです。
私は雪が木の枝や山に積もっている所や屋根から氷柱つららが垂れている所とかが好きなのですが、
そんなのが綺麗なのは誰もが知っていることですね。
因みに、木の枝などから滑り落ちてくる雪の事を「垂雪しずりゆき」といい、
木の枝などに積もった雪が落ちることを「垂しずり」というそうです。
これも、日本人ならではの繊細な表現ですね。
日本人に生まれてよかったです。
冬の早朝にふさわしいとして炭火を持って行き来する様子をあげていますが、
現代ではその様子を想像することしかできませんね。
きっと宮中で生活していた清少納言はお付きの人が火を部屋まで持って来てくれる様子や、
他の人の付き人が火を急いで運んでいるのを部屋から見ていたのでしょうね。
朝早くから寒い廊下をバタバタと火を運ぶ人たちが行き来するのを見て「冬が来たなぁ」としみじみ思うのは、
恐らく運んでもらう側だけではなく運ぶ側も同じことだったのでしょう。
当時の暖房器具は、農家であれば「爐」、宮中など貴族の屋敷では「火鉢」くらいしかなかったのでしょうね。
現代の日本では暖冬で、当時より数度は寒かったに違いありません。
でも、日本家屋は「夏をもって旨と那須」ですから風通しのいいのを重んじています。
寒いのは着物を重ね着すれば、凌げるが暑い方が辛かったのでしょうね。
今はスイッチひとつで暑いも寒いも凌げますので、現代に生まれてよかったですね。
ハダル@矢野です。
今年も残すところ、3週間を切りました。
一年があっという間に過ぎた人もやっと一年が終わると両方の人がいると思います。
後者の人は、まだ若いっていうことだそうですよ!
あなたは、どちらでしょうか?
さて、冬の味の松葉ガニがおいしい季節となりました。
今回は島根・隠岐松葉ガニの紹介です。
隠岐諸島周辺の海はプランクトンが豊富で様々な魚介類を育む全国でも指おりの好漁場です。
また、島根では「かに籠漁」と呼ばれる漁法で捕獲するため傷が少なく、鮮度や姿形も抜群です。
こうして隠岐諸島近海で獲られた松葉ガニの中から、さらに厳しく選別された最高品質のものが
「隠岐松葉ガニ」となります。
青いタグがその証で島根が誇る高級ブランドガニです。
○若松葉ガニ
若松葉ガニとは「水ガニ」とも呼ばれる松葉ガニが脱皮したばかりのカニで、殻が柔
らかくて軽く、ハサミは細いのが特徴です。松葉ガニに比べると身入りやカニみそは
十分ではないですが、身離れが良く食べやすく、お手軽な価格で地元でも人気です。
資源保護のため漁期は短く1月下旬~2月末までです。
○親ガニ
親ガニとは「セコガニ」とも呼ばれる雌の松葉ガニ(ズワイガニ)のことで、
雄に比べサイズは小さいですが、身は甘くカニ味噌は濃厚です。
また、親ガニの卵(うちこ・そとこ)は珍味として人気があり、
中には松葉ガニより美味しいと言う人もいるほどです。
資源保護のため漁期は短く11月上旬~12月末までです。
○おいしいカニの見分け方
甲羅が固く、ハサミは太く、ずっしりと重いものが身入りがよい証です。
脚が脱落したカニは見た目は悪くても、味に影響はありません!
中には、甲羅に丸い茶褐色のもの(カニビルの卵)が付着しているカニもあります。
これはカニに全く影響はなく、むしろ脱皮してからの期間が長いことを表しているので、
身の詰まったカニが多いのです。
■カニの美味しい食べ方&おすすめ料理
・茹でガニ
カニ本来の味を楽しめるカニ料理の定番です。
お好みでカニ酢でさっぱりと食べるのもオススメです。
・カニすき鍋
旬の野菜と共にカニの旨味たっぷりの出汁を楽しめるカニすき鍋です。
〆の雑炊はもちろん絶品です。
・カニ刺し
新鮮な活ガニだからこそ味わえるお刺身です。
カニ本来の甘味とプリプリとした食感は格別です。
・カニしゃぶ
新鮮なカニの風味や食感を堪能できます。
火の通し具合によって変化する美味しさを楽しむのも絶品!
・甲羅みそ
濃厚で旨味たっぷりのカニ味噌を甲羅で焼いたクセになる一品です。
お酒を加えると風味も抜群です。
・焼きガニ
香ばしい薫りと濃縮された旨味が魅力の焼きガニです。
焼きすぎずに半生ぐらいが食べ頃です。
※美味しい「親ガニ」の 食べ方
・みそ汁
親ガニの水揚げ量はズワイガニ全体の6割を占め、値段も手頃で地元では欠かせない冬の食材です。
この親ガニを使って作るみそ汁はまさに絶品。
「そとこ(成熟した卵巣)」の歯ごたえと、「うちこ(未成熟な卵巣)」「カニ味噌」が混ざった独特のコクは、
松葉ガニにはない濃厚な味わいが楽しめます。
カニの食べ方について紹介しましたが、皆様はご存じですよね。
私は甲羅に熱燗の酒が中でも一番ですね。
カニを食べながら日本酒を飲むとついつい飲み過ぎてしまいます。
ハダル@矢野です。
今年も後1か月となりました。
何かと忙しい気がせわしくなったようですね。
さて、今回は、狢の話です。
小泉八雲は日本に帰化し、耳なし法一などの話がもっともよく知られていますので、
てっきりこの話も出雲の方の話かと思っていました。
日本に暮らした多くは東京にいたようです。
このムジナの話も江戸末期から明治初期の東京の赤坂にある紀之国坂での話です。
今の皇居のお濠とホテルニューオータニの近くです。
もう死後100年は過ぎているのでそのまま載せても問題はないでしょうが、一部のみを紹介します。
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ある商人がある晩おそく紀国坂を急いで登って行くと、ただひとり濠(ほり)の縁(ふち)に踞(かが)んで、
ひどく泣いている女を見た。
身を投げるのではないかと心配して、商人は足をとどめ、『お女中』と声をかけた。
『お女中、そんなにお泣きなさるな!……何がお困りなのか、私に仰しゃい。
その上でお助けをする道があれば、喜んでお助け申しましょう』
しかし女は泣き続けていた。
『どうぞ、どうぞ、私の言葉を聴いて下さい!……ここは夜若い御婦人などの居るべき場処ではありません! ・・・』
徐ろに女は起ち上ったが、商人には背中を向けていた。
そして、その袖のうしろで呻き咽びつづけていた。
商人は、その手を軽く女の肩の上に置いて説き立てた――
『お女中!――お女中!――お女中! 私の言葉をお聴きなさい。』
……するとそのお女中なるものは向きかえった。
そしてその袖を下に落し、手で自分の顔を撫でた
――見ると目も鼻も口もない――きゃっと声をあげて商人は逃げ出した。
一目散に紀国坂をかけ登った。
ただひた走りに走りつづけた挙句、ようよう遥か遠くに、蛍火の光っているように見える提灯を見つけて、
その方に向って行った。
それは道側(みちばた)に屋台を下していた蕎麦屋の提灯に過ぎない事が解った。
商人は蕎麦売りの足下に身を投げ倒して声をあげた
『ああ!――ああ――ああ』……
『これ! これ!』と蕎麦屋はあらあらしく叫んだ
『これ、どうしたんだ? 誰れかにやられたのか?』
『盗賊(どろぼう)にか?』
『盗賊(どろぼう)ではない――盗賊(どろぼう)ではない』とおじけた男は喘ぎながら云った
『私は見たのだ……女を見たのだ――濠の縁(ふち)で――その女が私に見せたのだ……
ああ! 何を見せたって、そりゃ云えない』……
『へえ! その見せたものはこんなものだったか?』と蕎麦屋は自分の顔を撫でながら云った――
それと共に、蕎麦売りの顔は卵のようになった……そして同時に灯火は消えてしまった。
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この話は江戸に伝わっている話をきっと聞いて想像をふくらまして書いたものなのでしょう。
小泉八雲は今から30年ほど前と書いているので、江戸の後期の話ですね。
皇居は江戸城があった場所ですが、結構寂しい坂も多かったのでしょう。
またこの中で「紀国坂」を何故このようにいうのかは知らないとも書いています。
興味があったことがうかがわれます。
でもこれで「ムジナ=のっぺらぼう」のように思われてしまったのですが、
この辺りでそのような話は聞いたことがありません。
さて、狢とは何を指すのでしょう。
狸やアライグマだけでなく、もっと似たようなもので人を化かすといわれるようなものをまとめて言うように思います。
ハダル@矢野です。
まだ、11月だというのに真冬のような気温の松江市です。
さて、このブログでも再三、紹介しています、文豪小泉八雲(ラフカデオ・ハーン)が世界に発信しなければ
日本でも有数の夕陽スポットに認定されていなかったという話題です。
皆さま、ご存じのように八雲はアイルランド生まれです。
この国には日本ほど四季がハッキリとしていなかったのでしょう。
そもそも、四季の変化を求めて来日したと言われています。
しかも山陰の松江に縁があったのも偶然ではなかったのではないでしょうか。
八雲が松江に来松した、明治23年ころの宍道湖は現在と少し様子が違います。
JR山陰本線より宍道湖側や白潟公園(県立美術館のあるところ)や松江宍道湖温泉街などは
昭和30年頃に干拓事業により新たに陸地となったところです。
宍道湖南側の円城寺傍のそば屋さんからめでるのが一番いいと言っていたらしいですが、
現在は嫁島卸団地の建物があり見通せなくなっています。
県立美術館から見る夕陽を八雲はどう評価するのでしょうね。
当時、八雲は刻々と変わる夕陽が湖面に映る様を以下のように表現しています。
私の前には広々として美しい湖が、柔らかい光でにぶくかがやいて眠っている。
…くすんだ濃い紫の靄が幅広くたなびき、朦朧とかすむ紫が更に中天(ちゅうてん)に向かうあたりは
薄く淡い朱やかすかな金色になり、それがまた仄(ほの)かにも淡い緑色を経(へ)て、青空の青さに溶けこむ。
/仄かに淡い夕暮れの色は五分ごとに変わっていく。
すべすべした玉虫色絹布(たまむしいろけんぷ)の色合(いろあ)いや陰影を思わせて
色という色が不思議なほどに目まぐるしく移り変わる。(小泉八雲『神々の国の首都』より、森亮訳)
ハダル@矢野です。
旅には最適な季節となりました。
私たち障がいをもつ者としては、一般の人よりいくらかの旅選びがあります。
現在は、障碍者差別解消法及び身体障碍者補助犬法の改正により、合理的配慮や入店拒否、乗車拒否などは、
努力義務から義務となっていますが、一般社会に浸透しているとはまだまだ言えない状況です。
特に宿泊施設では、人材不足により、合理化が進んできているのが現状です。
何といってもまずは、盲導犬の受け入れが可能かどうかが最重要なポイントです。
宿泊が可能だったとしても、盲導犬の排泄場所の確保や建物周辺でできるかどうかがもう一つの重要なポイントです。
次に、ホテル内を誘導してもらえるか、食事会場、食事のバイキング等の対応をしてもらえるか、
部屋の中の説明をしてもらえるか、また、急なハプニングや困ったときの相談や対応をしてもらえるかどうか、
以上の事からWEB上では詳細が不明で前もって電話で確認が必要になります。
ホテルスタッフに余裕がないと不可能になり、どうしても宿泊ん費用は、高くなる傾向にあります。
でも、宿泊費が少し高かったとしても気持ちの良い対応ならば、この次も同じホテル・旅館を利用したくなるのは、
人情ということです。
実際に私がそうだからです。
旅行の秋、味覚の秋を満喫しましょう!