松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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湖に浮かぶ有人島は?

2014年09月30日 13:11   松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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ハウル@矢野です。すすきの穂が風で散る季節ともなれば何気なくモノさみしいものです。
日本の湖に浮かぶ有人島が松江市に二つ存在するという紹介です。
日本の湖に浮かぶ有人島は、中海の大根島(だいこんしま)、江島(えしま)と琵琶湖の沖島の三つです。
中海は、島根県東部と鳥取県西部に接している日本で7番目に大きい汽水湖です。
最近では、急勾配で有名になった江島大橋のべた踏み坂でご存じの方も多いのではないかと思います。
この二つの島は、大山の繰り返される噴火により溶岩が隆起し、その上に火山灰が降り積り形成されているそうです。約12~30万年前のことです。
大根島は、かつては、長い間は、朝廷の牧場として使われていました。
その後、島の火山灰土質が高麗人蔘と牡丹の栽培に適していることにより、松江藩では、特産品として奨励し江戸時代より栽培が盛んになりました。
今でも松江市内には、人参方という役所跡があり、特別な品だったことがわかります。
また、島の名前の由来は、松江藩が朝鮮人参を栽培していたことにより、超高級品であるが故、その存在はトップシークレットであり、栽培場所等は極秘となっていたと推測されます。
松江藩は島で大根を栽培しているとの情報操作を行い、後に大根(だいこ・方言)が多い島、大根島(だいこじま)と呼ばれ始め、そのままの呼称が今日まで続いているという説です。
本来はタコが降ってきた島、蛸島でした。 お隣の江島はむかで島と呼ばれていました。
もうひとつの特産品の牡丹です。土質が適しているのはもとよりですが、高麗人参は収穫するのにも7年かかるということです。また、その後10年は栽培出来ないのです。その間の畑を牡丹栽培としたという訳です。牡丹は農家の方が全国に行商し、販売されていました。
現在では、ヨーロッパにも輸出されています。
高麗人参と牡丹は切っても切れない関係があったという訳です。
ちなみに、島根県の花は、この牡丹です。
二つの島は、昭和40年から始まった中海干拓事業により淡水化が行われて松江市と地続きになりました。
以前は合同汽船という連絡船で結ばれていました。
毎年4月待つから5月にかけての牡丹の花の開花時期には、島が少し沈まんばかりに観光客が訪れています。
ボタン園では、日本庭園や溶岩ドームなどで四季を通しての観光客の誘致をはかっています。
島の生い立ちを知っての観光は、より感慨深いものとなるのではないでしょうか。
次回は、日本庭園と牡丹の由志園のレポートをお送りします。