松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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美保神社に祭られているえびす様の鶏嫌いはどうして?!

2016年05月23日 14:39   松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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ハウル@矢野です。
ここのところ夏を思わせるような気温の高い日が続いている松江市です。
さて、皆様のお住まいの神社にもお供えしてはいけない物があったりしませんか?
松江市の美保神社の神様えびす様は、鶏の卵、メンドリも嫌いで、オンドリが特に嫌いなのだそうです。これには、それだけの理由があります。神様も人の子?なのでしょうか。少しユニークなエピソードが隠されていました。
ここからは、引用です。
えびす様事代主神は、中海を渡り美保の対岸にある東出雲町揖屋(いや)の三嶋溝杭姫命(みしまみぞくいひめのみこと)のもとに夜な夜な通われ、明け方になると美保の社にお帰りになっていました。ところがある夜、一番鶏が時刻を間違えて、まだ夜も明けないうちに刻(とき)の声をあげてしまいました。急いで帰路についたところ、あわてられたせいか途中で船を漕ぐための櫂(かい)を海中に落とされ、仕方なく足で掻いている時に、その足をワニ(サメ)に噛まれ不具になられました。やっとの思いで美保に帰り着いたえびす様の耳に、今度は正確な刻の声が聞こえました。怒ったえびす様はそれ以来ニワトリを忌むべきものとされたと伝わっています。
以後、里(美保・揖屋)の人は鶏肉、鶏卵を食べず、鶏を飼うこともご法度としました。
 えびす様は、右手に釣りざおを持ち、左手に鯛を持ち片足を曲げておられるのはこの時の傷だからだそうです。
ですので、鶏の卵、メンドリも嫌いで、オンドリが特に嫌いという訳なのです。
ちなみに、この時期、オンドリがコケコッコーと鳴くのは何時ころか、アナタはご存じでしょうか。五月のいま、午前4時、もしくはそれより15分早い時刻です。
手こぎの船では1時間以上は余裕でかかると思いますが、そこは神様ななのでしょう。
それはともかくとして、美保神社の神事には国譲り神話にまつわる青柴垣神事があります。この神事を取り仕切るのは氏子なのです。くじ引きで当家に当た美保神社の氏子は交代で1年間ないし4年間、さまざまな厳しい修行をするそうです。その間、鶏肉も鶏卵も食べられないのだといいます。
毎朝、海に入って身を清めて、一年間続ける事など真冬にも行うのです。

地元の一般市民によって千何百年ものあいだ受け継がれて神事を行うのも神様の偉大な力と伝統を絶やさないという心意気には、頭の下がる思いがします。