松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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仁摩サンドミュージアムには世界一大きな1年計の砂時計があります!

2015年03月20日 15:26   松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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ハウル@矢野です。
ここのところあったかくなったり、寒くなったり行ったり来たりのこちら松江市です。
少し筒春本番に向けて歩きだしているのは間違いなさそうです。
今回は、島根県のほぼ中央部の大田市仁摩町の日本海近くにある仁摩サンドミュージアムの紹介です。
この砂博物館には、世界一大きな砂時計があります。1年で1噸の砂時計なのです。毎年仁摩町民が12月31日の大晦日にカウントダウンをして高さ5.2メートルの砂時計を引っ繰り返すイベントを行っています。
そもそもなぜ仁摩町に砂博物館を作ったのでしょう。
仁摩サンドミュージアムの原点になったのは、鳴り砂の美しい浜である琴ヶ浜があるからです。
琴ヶ浜は、仁摩町の海岸に約1.6kmに渡って続く砂浜です。
1996年に、『日本の音風景百選』と『日本の渚百選』に選ばれました。
その砂浜は歩くと「キュッキュッ」と美しい音を奏でます。
その音の美しさが琴を奏でているかのように聞こえるからなのです。
鳴り砂とは、丸みを帯びた石英が多く含まれた砂のことをいいます。鳴り砂海岸は日本中に数ヶ所あるといわれていますが、浜が汚れていない事や砂粒が小さく揃っている事など稀な条件の下、浜の全域にわたってよく鳴る砂浜は、今では数えるほどになってきています。
今では日本中にも数少なくなっていて注目を浴びています。
この海岸が自然豊かで、海が綺麗な証拠です。当然ながら夏は海水浴で賑わいます。
この砂博物館は、建物はガラス張りの6つのピラミッド群からなっており、仁摩町出身者である建築家の高松伸の設計によるものです。
近くにはないとても特徴のある建物です。
施設には、タイムホール(一年計砂時計「砂暦」の展示のほか砂のオブジェの展示があり、「鳴り砂」についての詳細な解説がなされています。)また、AVホール・アートギャラリー・ふれあい交流館・ガラス工房・展示コーナーなどがあります。
また、コップに砂を吹き付けて、オリジナルの絵柄を彫刻する「サンドブラスティング」体験や、バーナーを使ってガラスを溶かして、ネックレスなどのアクセサリーを作る「バーナーワーク」も実施しています。
サンドミュージアムに訪れた記念に、世界にひとつだけのガラス細工をつくってみてはどうでしょうか。
下記に連絡先を記載します。
お問合わせ  仁摩サンドミュージアム
住所 : 〒699-2305 
島根県大田市仁摩町天河内975
TEL : 0854-88-3776   
FAX : 0854-88-3785
URL : http://www.sandmuseum.jp/


s最後に琴姫伝説を引用しておきます。
長門壇ノ浦の源平合戦で平家が敗れ去った寿永4年(1185年)春のこと、激浪に洗われて痛々しい姿になった1艘の小舟が馬路の浦へ漂着しました。その中には、みめうるわしい姫が、気を失って倒れていました。その優しい腕には、しっかりと琴が抱かれていました。
姫は村人達の手厚い介護により、ようやく元気になり、若き命は助かりました。姫は平家の一門でありました。哀れな平家の最期に寄るところ無き身を、情け厚いこの馬路に留めることにした。それから、せめて村人たちへのお礼にと、日毎夜毎、姫が奏でる琴の音が、浜一帯にやさしく、時には悲しく、白浜に響き渡りました。奏でる琴の音色は村人たちをはげまし、なぐさめたといいます。村人たちは姫を心から慕いうやまうようになりました。
しかし姫は、恐ろしかった戦いを思い、また都の生活をしのび、いまの運命のはかなさを嘆かずにはいられませんでした。そうして1年、春がめぐってきたある日のこと。漁から帰った漁師たちは、いつも響く琴の音が聞こえないことに気付きました。これをおかしく思い姫の住家を訪ねてみると、美しい姫は舟の中で琴を抱いて倒れていました。ちょうど、この浜に流れ着いたときと同じ姿で、すでに息絶えていたのです。
村人たちは、姿美しく心優しかった姫の死をいたみ悲しみ、浜一帯が見下ろされる丘に、琴と一緒に葬りました。翌朝、漁に出ようとした漁師たちが浜を歩くと、琴を奏でるような美しい音が鳴りました。村人たちは、きっと姫がこの浜に心を残していったに違いないと言い合い、この浜を琴ヶ浜と呼ぶようになりました。