呉バリアフリーツアーセンター
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呉バリアフリーツアーセンターの活動状況や、呉市内の観光バリアフリー情報を掲載してきます。

誰にでも使いやすい駅を考えるその2

2021年04月15日 16:09   呉バリアフリーツアーセンター
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おはようございます。瀬戸口です。誰にでも使いやすい駅を考える、その2回目です。

この問題の難しいところは、伊是名さんの訴えるところと、
伊是名さんを批判する人々のみているところが違うことです。
このブログではどちらがどうだということはしません。
感情的な対立はいったん脇に置くものとします。

私なりにこの問題を考えてみました。

●駅が無人であること、バリアフリーでないから事前連絡しろ、
●当日、無人駅に職員をかき集めさせて
車いすを運ばせたのはかわいそうという意見について

この二つは「人手と手間をかけるから我慢しろ」という意味で共通します。
無人化もバリアフリーでないことも誰であれ利用客に責任はありません。
そうすると「障害者は事前連絡しろ」というのは、
一面、駅がバリアフリーでないことの責任を
特定の利用客に負わせている事になります。

駅員さんの負担についても、原因はバリアフリーでない駅の構造と
余裕のない人員配置にあります。駅がバリアフリー構造であれば、
掛けなくてよかった手間がかかったから「負担」になるのです。
決して乗客が車いすだったから負担になったわけではありません。
最小人員で効率的運営を云々するのであれば、介助の度に人を派遣するより
介助不要で利用できる方がはるかに効率的です。

ただ、バリアフリーでない駅があるのは事実です。ですから、事前連絡をする
ことによってスムーズに旅行できるのであれば、事前連絡が直ちに差別的とも
言い切れないでしょう。


●「タクシーに乗ればよかったのでは?」

介助を受けられる駅と目的地が近い場合には、タクシー利用も検討してよいと
思います。但し、車いすのまま乗車できるタクシーというのは、
通常のタクシーと比べれば台数が限られ、予約が入れにくいのは本当です。

もう一つ、車いすの運搬が現場の駅員さんにとって
「過重な負担」であったとして、「駅がバリアフリーでない」という、
利用者に責めのない理由によって目的地や時間帯を制限することは、
利用者に「過重な負担」を強いているのではないかという問題は残ります。

●バリアフリーは金がかかる。民間企業には負担だ

これも一見もっともなようで、冷静に考えると変な話です。

列車を利用する方は、「すべて」の人が乗り降りします。もし、駅に階段しか
無いとすれば、階段を昇り降りできる「一部」の人しか使えません。
「すべて」の利用者にアクセスを確保するためには、階段以外の設備が必要です。

お金を稼ぐ鉄道会社の立場にたってみても、階段の利用が可能な
「一部」の利用者からしかお金を頂けないとすれば、「漏れ」があるわけです。
別な言い方をすれば、ビジネスの「伸びしろ」ということです。
バリアフリー化にお金をかけなかったら、今の状態のままですが
バリアフリー化したら、これまで利用していただけなかった方たちにも
利用して頂けるようになりますから、
「お金をかける」インセンティブは充分あるでしょう。

以上のように見ていけば、バリアフリーな駅というのは、
利用者・現場職員・経営者のいずれにとっても負担が少なく、
利用しやすく、働きやすく、商売もやりやすいということが
ご理解いただけると思います。



誰にでも使いやすい駅について考える1

2021年04月14日 13:59   呉バリアフリーツアーセンター
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おはようございます。春っていい季節ですね。瀬戸口です。
さて、今日の話題は「誰にでも使いやすい駅を考える」

電動車椅子を利用するコラムニスト、伊是名夏子さんによる
無人駅の利用と合理的配慮についての問題提起が賛否両論を呼んでいます。
詳しいことは、伊是名さんのブログを読んで頂くとして、

●伊是名さんはお子さんやヘルパーさんを伴い家族旅行に出かけた
●出発駅で乗降介助を依頼し、乗車15分前にいらしてください、との案内があった
●15分前に改札に行くと、「降車駅は無人で階段しかないので案内できない」といわれた
●伊是名さんは、降車駅に向かいたいので介助者の手配を依頼した
●駅側は当初、人員の手配がつかず、タクシー移動を提案も折り合いつかず
●最終的には有人駅より係員の派遣を受けて対応。 

ざっくりいうとこうなります。
そのうえで、
●障害者のみに事前連絡を求めるのは公平を欠く
●無人駅・階段のみという情報がわかりにくい
●駅側は、目的地に向かえるよう可能な限り合理的配慮を講じてほしい
というのが伊是名さんの主張です。

この件をブログに掲載したり、マスコミが取り上げるようになると

●無人駅で階段しかないところに連絡もなく行くことに問題がある
●大きく重い電動車椅子を駅員に運ばせるのは「過重な負担」だ
●有人駅からタクシーに乗ればよかった
●マスコミを呼ぶのはやりすぎ
●「感謝がない」という批判が上がるようになりました。 

この問題に関しては、私も車いす利用者として、観光に関わるものとして、
いま一度、冷静に考える必要があると思います。 
長くなったので、 次回に続きます。



「呉湾艦船めぐり」公式売店開設、4/3から呉中央桟橋ターミナルに

2021年04月07日 13:34   呉バリアフリーツアーセンター
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おはようございます、瀬戸口です。4月ですね。今年は開花が早かったこともあり、
場所によっては葉桜になっている呉市です。

さて、今日の話題は4/2中国新聞より

呉「艦船めぐり」の受付一新 売店を併設、3日から営業
https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/

呉湾に浮かぶ数多の艦や船、呉の街を海から眺められるのが人気の遊覧船「呉湾艦船めぐり」
この度、呉中央桟橋の1Fに公式ショップが開設されたとのこと。

運行会社さんによるご案内はこちら
有限会社 バンカーサプライ
https://bunker-supply.com

呉湾艦船めぐり、いいですよ。間近で見る巨大貨物船はガンダムでも出てきそうです。
実任務についている軍艦をみかける機会も他所の街ではなかなか無いことですから
インパクト十分です。

私が乗船したのは、ちょっと前のことですが、人気があることと、船が小型であることから
早くから乗船希望を運行会社さんへご連絡。
桟橋までは車いすで行ったかな?スタッフの方に抱きかかえて頂き乗船。
自分の車いす(手動・折り畳み)は「艦船めぐり」受付で預かって頂きました。
車いす利用者の方は、事前に運行会社へお問い合わせ頂くとスムーズです。

屋外デッキのある船(デッキへは階段です)ですから、出ることが可能であれば
潮風にあたるのも良いと思います。日差しの柔らかい今が絶好の機会でしょう。
呉へお越しの際はぜひご利用ください。