松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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どうして豆まきをするようになったのでしょうか?

2017年02月03日 15:06   松江/山陰バリアフリーツアーセンター
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ハウル@矢野です。
太陰暦を使っていた頃には今夜が歳とりの夜になります。そうです。数え年で年齢をいっていた頃の事ですね。昔は節分は立春、立夏、立秋、立冬の前の日はすべて季節を分けるのですから、節分でした。明日から春という前の立春だけを節分というようになりました。
年越しにあたる節分の夜は、一年の中で陰から陽へと秩序が最も変わる日とされ、このような日には、普段姿を隠している鬼や魔物が出現しやすいと考えられていました。豆まきは、それらを追い払うための行事です。
では、どうして鬼はあんな格好なのでしょうか?
鬼というのは邪気の象徴です。「おに」という日本語は「陰(おん)」に由来します。「陰」とは目に見えない気、主として邪気のことをさし、それが「おに」なのです。また、隠れているこわいものとして「隠人(おんにん)」が変化したという説もあり、形の見えない災害、病、飢饉など、人間の想像力を超えた恐ろしい出来事は鬼の仕業と考えられていました。
また、鬼が住むのは鬼門である丑寅の方角なので、鬼は牛(丑)の角と虎(寅)の牙を持ち、虎の皮のふんどしをしているのです。(※ヒョウ柄ではありませんからお間違えのないように)
どうして大豆をまくのでしょうか?
大豆は五穀のひとつで穀霊が宿るとされており、米に次いで神事に用いられてきました。米よりも粒が大きく、穀霊で悪霊を祓うのに最適であることや、魔の目(魔目=まめ)に豆をぶつけて魔を滅する(魔滅=まめ)にも通じます。また、昔々、京都鞍馬山に鬼が出たとき、毘沙門天のお告げによって大豆を鬼の目に投げつけて退治したという話もあります。
ただし、豆まきに用いられる豆は炒り豆でなくてはいけません。これは、生の豆を使って拾い忘れたものから芽が出てしまうと縁起が悪いとされているからで、「炒る」が「射る」にも通じます。つまり、「魔目」を「射る」ことで「魔滅」となるわけです。大概、節分用に市販されている大豆は炒ってありますが、一応ご注意ください。
最近では、コンビニで広まった?「恵方巻き」を食べるのが豆まきに変わってきました。第一に床に巻いたものを拾って食べると汚いとか大声で、「鬼は外!」は近所迷惑だし、恥ずかしいのも多分に影響しているのでしょうね。しかも、吉方を向いて一言も発せずに食べるのですから現代向きかもしれませんね。
ちなみに、今年の吉報は「北北西」だそうですよ。時代の変化で行事も変わるのも致し方ないのかもしれませんが、由来についてはきちんと次の世代に伝えないとね!